豆知識
食中毒
食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウィルス」です。
細菌が原因となる食中毒は夏場(6月~8月)に多く発生しています。
その原因となる細菌の代表的なものは、腸管出血性大腸菌 (O157、O111など)やカンピロバクター、サルモネラ菌などです。
食中毒を引き起こす細菌の多くは、室温(約20℃)で活発に増殖し始め、人間や動物の体温ぐらいの温度で増殖のスピードが最も速くなります。
また、細菌の多くは湿気を好むため、気温が高くなり始め、湿度も高くなる梅雨時に、食中毒が増え始め、 例えば、O157やO111などの場合は、7~8℃ぐらいから増殖し始め、35~40℃で最も増殖が活発になります。
予防方法
- 食中毒予防の3原則
-
1
洗う!分ける!
(手を洗う、生の肉の調理をする際は使用する箸を別にする等) -
2
低温で保存する!
(細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になるため) -
3
加熱処理!
(ほとんどの細菌やウィルスは加熱によって死滅するため)
プールでの結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)とはアデノウイルスによる感染症です。
プールの水を媒介として感染しやすいことから「プール熱」や咽頭結膜炎ともいわれています。
感染後4~5日間の潜伏期間を経て、突然、38~40℃の高熱が4日~1週間続きます。
また喉の腫れと結膜炎を伴い、喉の腫れがひどい場合は扁桃腺炎になることもあります。
結膜炎を伴う場合は、目が真っ赤に充血します。
発熱、結膜炎、喉の腫れの3つの症状は、必ずしも同時に現れません。
予防方法
- 結膜熱予防の5原則
-
1
外出から帰ってきたら石鹸で丁寧に手洗いする。
-
2
プールから上がったときは洗眼をしてはならない。逆効果です。
-
3
タオル、洗面器、食器は共有しない。
-
4
院内感染を予防するために、外来入り口を分けている病院も多い。
-
5
患者が触ったところは、診療後にアルコール等で消毒をする。
花粉症予防
花粉症に対しては、以下の対策を心がけることが必要です。
花粉に触れるのをできるだけ避ける
このためには、まずスギ花粉飛散状況を知ることが必要です。
花粉飛散量が多いと予測される日は特に、
- 外出を控えめに
- プロテクター付のメガネやゴーグル、マスク、スカーフ、帽子を着用する。
- 服は、花粉がつきにくいスベスベした素材のものを選ぶ。
- 家に入る前は玄関先で、衣服や髪、持ち物についた花粉をはらう。
- 帰ったら、手・顔・目・鼻を洗い、うがいをする。 ・布団干し、洗濯物の屋外干しを避ける。
薬による予防(初期療法)を行う。
アレルギー治療薬(第二世代抗ヒスタミン薬など)を花粉症が始まる2週間ほど前から予防的に服用すると、花粉の飛散が始まってから服用を開始するより効果が高いことが分かっています。
前もってこうした薬を飲んでおけば、ヒスタミン受容体に先に薬剤が結合するため、くしゃみや鼻水などを引き起こすヒスタミンが作用できなくなります。
ノロウイルス
毎年11月から翌年の4月にかけて、ノロウイルスの感染を原因とするウイルス性のおう吐、下痢、腹痛などが流行します。
ノロウイルス感染症は、牡蠣(かき)などの貝の生食による食中毒が知られており、保育園や幼稚園、小学校などで発生した集団感染の大半は、ノロウイルス感染者から、ヒトからヒトへ感染して拡がります。
予防方法
ワクチンもないノロウイルスは、その感染を防ぐことは簡単ではありません。
-
1
最も重要な予防方法は流水・石けんによる手洗いです。
-
2
貝類の内臓を含んだ生食食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。
-
3
衣服や物品、おう吐物を洗い流した場所の消毒は次亜塩素酸系消毒剤を使用。
-
4
調理や配膳は、充分に流水・石けんで手を洗ってから行う。
インフルエンザ予防
インフルエンザとはインフルエンザウイルスに感染することで突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が現れる病気です。それにともなって、のどの痛み、鼻みず、せきなどの症状も現れます。
インフルエンザとかぜとのちがいには、かぜに比べて発症が急であること、かぜのようにのど、鼻などの局所的な症状ではなくインフルエンザでは強い倦怠感などの全身症状が見られます。
インフルエンザウイルスの型は細かく分類することができますが、大きく分類するとA型、B型、C型に分けることができます。
予防方法
-
1
ワクチンの接種。
-
2
ひとの集まる場所への外出を控える。
-
3
外出時にマスクを着用。
-
4
バランスの良い食事と十分な休養をとる。
-
5
室内の湿度を保つ。
-
6
うがい、手洗いをきちんとする。
メタボ
日本人の三大死因はがん、心臓病、脳卒中ですが、心臓病と脳卒中を引き起こす原因には動脈硬化があって、 メタボリックシンドロームの人は動脈硬化を引き起こすリスクが高まるんですね。
メタボの基準
内臓脂肪の蓄積
腹囲が男性 85cm以上、女性80cm以上であることに加えて、下記①~③のうち二項目以上に当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。
(日本肥満学会(JASSO)基準)
-
1
血清脂質異常
中性脂肪150mg/dl 以上またはHDLコレステロール40mg/dl -
2
高血圧
最高血圧130mmHg以上、または最低血圧85mmHg以上 -
3
高血糖
空腹時血糖100mg/dl以上
運動不足にならないよう毎日体を動かし、栄養の偏りのない食事をすることが、メタボの予防策といえます。
コロナウイルス(COVID-19)
人により異なりますが、ほとんどの感染者は軽度から中等度で入院せずに回復します。
高齢者、基礎疾患のある場合は重症化する可能性が高いので注意が必要です。
よくある症状
発熱、咳、倦怠感、味覚・嗅覚の消失等
時折みられる症状
喉の痛み、頭痛、身体の痛み、下痢、発疹等
予防方法
-
1
基本的な感染防止策(必要な場面でのマスクの着用、手洗い、三密の回避、換気)を心掛けてください。
-
2
症状(発熱等)のある場合は、早めの受診をお願いします。
また、日常生活では十分な睡眠、免疫力を高める食生活を心掛けるようにしてください。